飲んで飲まれて夫婦酒

クロウ×遊星♀で遊んでみた

 

下品、要注意

 

 

サテライトとシティが一つに繋がってから一ヶ月が経った。

オレと遊星、それにジャックの三人でシティのとある一軒家に住み、そこで働きながらライディングを極めるべくして、働きながら部品集めをしていた。

・・・まぁ、ジャックの奴は全くもって働かないけどよ・・・。

 

そんで今日もまたいつもどおりの一日が始まり、一日が終わる・・・。

はず・・・だった。

 

 

 

「ったく、こんな日に何で配達が多いんだよ!」

梅雨の大雨の中で仕事からの帰りなんだが、Dホイールで傘を差す訳にはいかねぇ。ずぶ濡れもいい所でオレは叫びながら何時ものアジトへと辿り着く。

辿り着くと同時に、オレは声を掻き消すような大雨の音に負けないくらいの声でインターホンに叫んだ。

「ワリィ、開けてくれ!」

「今行く」と、直ぐに遊星の声が返ってきた、暫くしてガシャ、という音を立ててガレージの扉が開いた。

あー、今日も疲れたぜ。

雨に当たったところが冷えてきてしょうがねぇ。早く風呂に入ってゆっくり休みたいぜ、そう思った矢先だった。

ギギ、という金属音にオレは唖然とした。ガレージのシャッターはオレの膝辺りで開くのを止める。

またかよ・・・また壊れたのかよ、このポンコツガレージ・・・一週間前に遊星が修理したってのによ!

「ちょっと待ってくれ」

中から遊星の声が聞こえてくる。同時に中から上着を脱いだ遊星が走ってくる。

遊星はオレやジャックは、子供の頃サテライトにいた時からずっと一緒にいるんだが・・・まぁ、後で遊星が女の子だって知った時は、正直驚いたけどよ・・・。

 

だってそうだろ?!普通に男と一緒に暮らしているし、機械いじりはするし、何より・・・胸は小さいしよ!?

それにあいつもあいつで「一緒にいて、オレが女だって事を忘れていた」って・・・お前・・・。

 

そんなことを雨に打たれながら考えている中「・・・またここの部分か」としゃがみこみながらシャッターを持ち上げようとする。

「オレ、上の方を持つぜ」

そう言いながら遊星の隣に立って、シャッターの取っ手を持ち上げようとする。しっかし・・・このオンボロガレージのシャッター・・・動く気配すら見せない。

「くっそ・・・遊星、そっちはどう・・・だ・・・」

言葉を無くす、って言うのはこういうことなんだと思った。

雨の水が、下で持ち上げようとしている遊星の胸元に流れるのを見てしまう。言葉を無くしたまま、オレは遊星の方に視線を送る。

当の本人は、雨に打たれながらも必死でシャッターを持ち上げようとして、顔を赤くし、息を少し弾ませていた。

・・・おいおい、マジかよオレ!

同居して、しかも仲間に欲情するなんてよ!!!

こいつと一緒にいる時は、そんなに意識していないんだぜ!?確かに鬼柳とチーム組んでいた時は、あいつから「ムラムラして来ないか?」とか、フツーに言われたけれどよ!!

でも鬼柳もオレもジャックも、手を出した事はないし、そんな事したら大問題だろ!?それにあいつの気持ちとかも考えると、立つとかそんな事の前に・・・

「動いた!」

ガシャアアアン!!

ずぶ濡れになった遊星が嬉しそうな顔でガレージのシャッターを持ち上げた。と同時にオレの股間に衝撃が走る。

「おあああああ!!」

股間を押えながらオレはその場に蹲る。それに気付いた遊星が「どうした?」心配して声をかけた。

待ってくれ遊星!今オレに話しかけないでくれ・・・!!

 

まさか急所が・・・シャッターにぶち当たるとは・・・情けねぇ・・・。

 

涙目になったオレを心配しながら、遊星はオレのDホイールをガレージの中へと運んだ。

 

 

仕事を探している最中のジャックはまだ帰ってきていないようだ。

タオルを首にかけ、錆びた椅子に座りながらショックを受ける。頭を抱えて先ほどの光景を思い出す・・・。

「いや、思い出したらいけないだろう!!」

ガタッと椅子から勢い良く立ち上がり叫ぶ。確かに、サティスファクション時代に比べて、そりゃ・・・胸とか大きくなってたし、笑うとこう・・・何とも言えない気持ちになるけどよ!!

「クロウ、さっきからどうしたんだ?」

その言葉に我に返ると、不思議そうな顔をしながらオレを見つめた。

「い・・・いや、何でもない」

大丈夫だ!そう言いながら親指を立てて笑うオレの姿をみて、優しく笑う遊星。

・・・やっぱり一生を共にするならこういう相手が良いなぁ・・・。

「そういえな、迎えのカフェでこんなのを貰ったんだ・・・」

そう言って遊星が見せたのは、一本のワイン瓶。赤い液体がゆらゆら揺れている。

「へぇ〜、こんなのどうしてくれたんだ?」

「ジャックに渡して欲しいと言われたんだが、あいつの口に合わなかったらしい」

「ったく、馬鹿ジャックらしいぜ」

勿体ねえなぁ、そう言いながらオレがワインの瓶を受け取り眺めていると「飲むか?」とコップを差し出してきた。

コップにワインをついで貰い、一口飲んでみるが、これが結構美味い。

「何だよジャックのやつ、結構美味いじゃねぇかよ」

「まだジャックは帰ってこないみたいだから、先に食べているか?」

そう言って台所へと向かった遊星を見送る。水色のエプロンを着用した後姿に、ノンビリとワインを飲んでいるオレ・・・。

「・・・何だか・・・」

夫婦・・・みてぇだな・・・。

 

「?何か言ったか」

「な、何でもないぜ?!」

オレはそんな言葉を飲み込むようにワインを勢い良く飲み込んだ。

 

今思えば・・・あの時の思いをかき消すためにワインを飲んだわけだが・・・

飲んだわけだが・・・。

 

 

鳥の鳴き声が聞こえる。同時に眼を覚ますと陽の光で目が眩んだ。

「頭痛てぇ・・・」

ワインの飲みすぎか、そう思ってオレは起き上がろうとして視線を感じる。今まで酔う事なんてないオレだったが、今回は結構飲んじまったみたいだ。

「・・・クロウ・・・」

怒りを含んだ声が頭上から聞こえる。オレは頭を片手で押えながら起き上がると、鬼の形相、というものはこういうものか、と納得させられる顔をしながらジャックが仁王立ちをしていた。

「あんだよ・・・何が・・・?」

「貴様・・・あれだけ手を出さないと言っていたはず!」

「ぁあ?・・・何を言ってんだ・・・?」

布団の中で何かが動いているのに気付く。近所の野良猫でも入り込んでたのか?そう思ってオレは布団をゆっくりと捲った。

「・・・・・・・・へ?」

そこにいたのは、猫のように蹲って眠っている全裸の遊星・・・。

「なああああああああああああああああああああああああっっっっ!!!!??」

慌ててベッドから立ち上がって今までのことを思い出す。

あ、あれ?ちょっと待て・・・オレなんで裸なんだ?それに何時の間にベッドで寝てる?

・・・そういえばワイン飲んでから記憶がない・・・?

「・・・ん・・」

モゾモゾと動き出し、起き出した遊星にオレは慌てて側にあった本で急所を隠しながら、ベッドから勢い良く離れた。でも・・・この展開はまさか・・・。

「ゆゆゆ遊星!!オレ・・・オレまさか・・・!」

布団を身体に巻きつけながら、遊星はゆっくりと起き上がる。そしてオレの顔を見ると顔を真っ赤にして

「・・・痛かった」

その日の朝、悲鳴のような叫びで近所からクレームが来たことは言うまでも無い。

 

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どうしてクロ遊は少ないのかという疑問

クロウって酒飲んでも酔わないだろうけれど、こういうテンションの時に酔って、こんな風だったら美味し(ry)

どうなってしまったのかはご想像にお任せいたします・・・
しかしニョ・タは書きやs(待て)